コロナ下の就活は先の見通しも中々立てづらくメーカーの動向や将来性が気になると思いますよね。
今日は下記の内容について記事で解説していきます。
こんな方におすすめ
- 化学業界の動向を知りたい
- 将来性を知りたい
- おすすめメーカーを知りたい
- 学生のうちに見つけるべきスキルを知りたい
作者の紹介
- 化学系開発者
- 以前は研究職も経験
- 大手化学メーカーに勤務
- Dラン大学卒業
- 転職経験あり
開発者目線でこの記事を記載していきます。
化学メーカーの知名度が低くて当然
化学メーカーは表立っていませんが、身の回りの製品を製造している企業です。
ありあらゆる身の回りのものは化学の力で作られていますが知名度はありません。
これは簡単な理由で、消費者が顧客ではないからです。
化学メーカーの顧客は、有名メーカーです。(電化製品メーカー、自動車だったり分野は様々)
そのため、一般消費者と接点がありません。
知っていてもCMで流れる企業様だけではないでしょうか?
ですの化学メーカーの知識はなくて当然ですのでご心配なく。
それでは、動向についてお話します。
化学メーカーの動向
今後化学メーカーは下記のように進んでいくと考えています。
- 海外進出
- 中小メーカーの合併
- MI(AI)の躍進
海外進出
日本は少子高齢化のため今以上に労働力や内需は減っていきます。
そのため、売上拡大のためより海外へ進出する必要が出てきます。
中小メーカーの合併
少子高齢化のため、売上拡大のために、戦線を海外へシフトします。
グローバルメーカーと戦うためには、価格競争で勝てなければなりません。
また新製品を出して、利用を拡大するためには、多少最初に赤字や薄利を角度した戦術的な展開が必要になります。
そうなりますと、財力が重要になります。
そのためにも、
- 利益が出ている会社を買う
- シナジー効果が得られそうな会社を買う、不採算部門を売却する
ということを行い、会社の戦力を強化したいり、戦えそうにみえる会社を作り、株価を上げる施策が必要となります。
以上のことから中小企業の合併は加速すると考えます。
AI(MI)の躍進
新人研修で学習するほど、統計解析などデータサイエンティストと呼ばれている人材開発に注力している企業が多々あります。
どの企業もこぞってMI(マテリアルインフォマティックス)に参加を表明しています。
MIとは機会学習と呼ばれるものです。
過去のデータから統計学習により重回帰分析を行い、知見のない人でも狙った物性や材料が得られるようにする取り組みです。
どのメーカーもMIにより、得たい物性のために、必要な分子構造を解析するところ目指しています。
将来性のあるメーカー5選
今後も激動する化学メーカーですが、そんな中でも今後も将来性のある企業をご紹介します。
就職活動の参考としてご活用ください。
1:信越化学
数値で見てみよう
こちらの記事にも記載しましたが、平均年収は850万前後で勤続年数も長く働いやすいことが伺えます。
化学メーカーの平均年収と比較してもかなりの高水準です。
年間20日会社では有休を付与されますが、13.4日/20日と休みも多く健全だと言えます。
本業での儲けもピカイチで、営業利益が10%を余裕で超え、自己資本比率が70%の素晴らしいメーカーです。
(営業利益とは儲けの指標ですがこの指標が信越化学はずば抜けています。)
利益率が高いことから、製品開発への投資も潤沢。
海外売上比率も7割とさらなるグローバル化でも優位に今後も戦える企業だといえます。
製造業の自己資本比率の平均は50&前後ですので、信越化学の安定度は間違いなく高いです。
将来性について
5Gや半導体は今後も業界として大きくなります。
そんな時に原料となるシリコンウェハは必須です。
信越化学がシリコンウエァハのシェアがNo.1です。
そのため今後の将来性も明るい。
化学メーカーでは誰でも知っている超有名メーカーさんですが、知名度が低いのと勤務地が田舎が多いのでそこが大変かもそれません。
2:富士フィルム
数値からみてみよう
平均年収は970万で高い水準を誇る企業です。
年間20日会社では有休を付与されますが、13.3日/20日と休みも多く健全だと言えます。
超有名企業ですが、何と言っても富士フィルムがスゴイのはフィルムメーカーでしたが、今では医薬や化学など幅広い分野に複数にまたがり利益を出している点です。
営業利益は7%前後で素晴らしい数値です。
将来性について
各時代にあった形態に変化しつづけて製品を生産しながら、利益を挙げている点、また特許の件数も非常に多いことから底力が高いです。現状では製薬分野に本格参入していますよね。
アルツハイマー病、ips細胞関連、がん治療薬など現代の人類が向き合っていかなければいけいない病気への注力を続けており、ヘルスケアや化粧品なども活発に拡販活動を展開。
今後もニーズにあった体系へと変化しながら躍進することが予想されるため、将来性も期待できます。
3:味の素
数値からみてみよう
平均年収997万(会社四季報より抜粋)で高い水準を誇る企業です。
年間20日会社では有休を付与されますが、16.7日/20日と休みも多く健全だと言えます。
すごい!!
将来性について
味の素は、働き方改革を進めており、4時半終業、20時強制退館と設定し残業時間を削減することで働きがいを高め、社員の労働時間内の生産性を上げる取り組みを行っています!
味の素の働き方改革という本も出版されているので読んでみてください。
日本では率先して働き方改革を推進している企業ですの、公私両立が取れている環境で働くことができるのでないでしょうか。
100年以上の歴史を持つ味の素の商品は、国内で圧倒的なブランド力があります。
味の素の主力商品であるスープやうま味調味料、和風だしなどで国内シェア1位に輝いています。
また、国内だけでなく、事業展開は35の国と地域、商品展開はなんと130超の国と地域にまで及んでいます。
今後も圧倒的なブランド力で事業を展開していけるのではないえしょうか?
また特許を保有するセグメントも多岐にわたります。
国内外合わせて約4,000の特許を保有しています。
味の素グループでは質と量を伴う新たな知財成果の創出により、戦略的かつ効率的な知財ポートフォリオの高質化を図っています。
知的財産価値の最大化により、より良い製品、より良いサービスの提供に寄与することを目指しています。
出典:味の素様HP
食品、ヘルスケア、ライフサポートの特許の取得バランスが均等で、国内外ともに多数特許を取得しております。
ブランド力と特許の底力で今後躍進する企業です。
4:旭化成
数値からみてみよう
平均年収751万で高い水準を誇る企業です。
年間20日会社では有休を付与されますが、16.2日/20日と休みも多く健全だと言えます。
営業利益率も8-10%と高利益な企業様です。
個人的には面接回数が少ないのも嬉しい企業だと思います。
将来性について
リチウムイオン電池のセパレーターや建築関連、電子部品など多岐に渡るシェアの高い製品を有しております。
イヒのブランド力は強いですね。
またノーベル化学賞を受賞した吉野さんを輩出できるように技術を蓄積できる基盤があると考えられるため、今後も技術を革新しつづけてくれる企業です。
5:日産化学
数値からみてみよう
平均年収807万で高い水準を誇る企業です。
年間20日会社では有休を付与されますが、14.2日/20日と休みも多く健全だと言えます。
営業利益率もここ数年伸び続けており2019年だと18.7%と驚異的な利益率です。
主力製品は工業薬品、液晶、半導体の機能星性材料、農薬、医薬品と多岐にわたります。
複数の分野を抱えながらこれだけ高利益な企業はいませんね・・・。
将来性について
高い利益かつ、今後も伸びていきそうな製品群を担保している点や総合職の研究の割合が40%と高いところ、研究開発費も2005年から毎年といっていいほど増加傾向にあります。
技術に対する投資を惜しまない優良企業と考え今後も期待されます。
おすすめ化学メーカに入るために身につけると有利なスキル
おすすめ化学メーカーで働く前に身に着けておくと有利になるスキルを並べました。
- TOEIC(英語)
- 特許を読める、書ける(知的財産技能検定)
- 複数の分野の知識、スキル
- 統計解析のスキル
- パワポ、Excel、Wordのスキル
TOEIC(英語)
化学系全般で管理職(年収800~)になる前には私の経験上、600点以上が昇進条件として求められます。
もちろん管理職前に取得できればOKですが、働きながら仕事のことも学びながら、英語の学習することが結構大変です。
また、多くの企業は管理職に昇進させる前に、海外へ異動させることがあります。
そういった意味でも英語の勉強は入社前に行うことをおすすめします。
知的財産技能検定
特許を読む、書くなど開発者なら確実に必要なスキルです。
開発した製品が特許に抵触していないか、開発製品を守るために特許を執筆する。
本当に大事なスキルですが、中々苦手としている人が多いのも事実です。
もちろん入社して1~2年の間に研修して学ぶ機会がありますが、履歴書に特許関連の検定の取得を書ければかなり強いです。
開発者、研究者の仕事は技術や製品を作って、新製品で売上を作ることです。
売上確保、他社を牽制して自社の売上を守るためにも、特許関連のスキルは必須です。
複数の分野の知識、スキル
これは入社後の話にもなってきますが、色んな経験をしている人が好ましいと思います。
色んな経験=たくさん挑戦しているとうように取れます。
会社に入っても
- 1人で3人分の経験をしている人
- 1人で1人分の知識だけの人
だと前者の方が欲しいですよね。
近年コロナや経済の低迷で、どの企業でもいつ不安定になるか見込めないのが事実です。
そんな時に履歴書に書ける経験が複数ある人の方が魅力的で、会社が傾いた時にも色んな経験を持っていた方が変えもききます。(転職)
統計解析のスキル
MI(AI)とは統計解析をベースとしたものです。
このMIはどのメーカーもこぞって力を入れています。
そのため、統計解析の知識があるとものすごく心強いです。
大手では最初の研修時に必修として統計解析を教えるところも出てきています。
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回選定したどのメーカーも素晴らしいところばかりでした。
これだけではなく、化学メーカーには複数のホワイト企業があります。
このメーカーはどう?
こんな業界の話が聞きたい。
要望があれば、記事にコメントお願いします。
後悔のない就職活動ができることを願っております。