こんにちわ!ひよこです。
今日は開発職・研究職の仕事について記事にします。
実際私も、就職するまで仕事のイメージがつきませんでした!
こんな人におすすめ
✅開発職と研究職の違いがわからない
✅どちらを選べばいいかわからない
✅自分のイメージと実際の開発職と研究職のイメージが合うか確認したい
そんな人のために記事にします。
自己紹介
- 現役の化学開発者
- 化学業界への従事期間は約10年
- 大学院から上場企業の化学メーカーへ就職
- 転職を経験
- 新卒では開発職、現職では研究職、開発職を経験
- コロナ前までは海外での顧客対応を兼務
- 新製品の立ち上げ件数は4製品
それでは開発職と研究職の仕事について解説していきます!
開発職と研究職の違いとは?
と私も学生の頃は思っていました。
開発職とは
ざっくり言うと開発職は顧客に近い立場で新製品を作る職種です。
開発職とは
- 生産品の不具合があれば、原因の分析を行って改良する
- 現行の製品を顧客が使用して、顧客では使えないため改良する
- 営業と一緒に顧客に向かい、製品について説明する
- 新製品のラボ評価から、量産装置での条件出しなど新製品を顧客に売り出すまで携わる
というのが大まかな仕事で、幅広く会社の色んな部署の人と関わりながら働きます。
(営業、生産技術、品質保証、製造、経理、総務など様々)
研究職とは
研究職とは
- 5~10年先に必要となる技術の先取りする
- 技術の先取りのため、原理原則など深い探求ができる
- 特許などで技術の蓄積を図る
- 研究成果を論文として残す
という仕事です。
狭く深くといった感じのイメージの職種です。
開発職と研究職のメリット・デメリット
ここではメリットとデメリットについてお話します。
開発職のメリットとデメリット
開発職のメリット
- 顧客のニーズに沿った開発ができる
- テンポよく開発できる(スケジュールが埋まりやすい)
- 成果が売上として現れる
- 色んな職種に関われる
- 短期間で開発テーマが変わる
- 出世しやすい
顧客の意見を聞けるため、ニーズに沿った開発ができます。
そのため、顧客の求める材料を比較的短期でテンポよく開発しなければいけません。
また、新製品が売れた場合に成果が結果として残りやすく、社内の中でも昇進しやすい職種です。
化学メーカーは最近こそ文系の社長も出ていますが、いわゆる社内の開発で生きてきた叩き上げと呼ばれる開発出身の社長が多いです。
これは売上として結果が残りやすく、数値のインパクトが大きいためだと思われます。
加えて、開発は顧客のニーズに沿った製品を提供するため、世の傾向に合わせ、短期間で開発テーマが変わります。
ずっと同じテーマをするのが飽きてしまう人にはおすすめの職種です。
開発職のデメリット
- 短期間で開発テーマが変わる
- 異動が多い
- コミュ力が必要
- 特許を書く時間が少ない(研究職ほど書く暇はない)
- 業績が悪い、新製品が出ないと社内の立場が辛くなる
一方デメリットは、メリットにも挙げましたが、短期間で開発テーマが変わることです。
しっかり腰を据えて、探求したい人には向いていません。
また、色んな知識を広めるために意図的に異動が多いです。
そして、顧客や営業、現場など複数の人と関わりますのでコミュ力が必要です。
現場に嫌われると試作や量産条件を決める際に辛いです。
逆に気に入られれば、試作など柔軟に対応してくれるようになります。
開発の主たる目的は、新製品開発ですが、そのためには色んなプロセスが必要です。
顧客に開発品を採用して頂くには、
- 開発コンセプトを考える
- 検討する
- 考察する
- 再検討する
- 試作する
- 量産条件を詰める
- 顧客へ提案する
など結構忙しいです。
また、新製品や売上を重視される傾向もあるため、研究職と比較すると特許を書く時間を優先度も低い場合が多いです。
加えて、新製品や売上など成果が出ない風当たりが辛くなります。
- 開発がたくさんいるのに、ここ数年新製品が出ないから売上も出ない
- 他者に顧客を奪われた
という話がでるとやり玉にあげられます。
研究職のメリットとデメリット
次に研究職のメリットとデメリットをお話します。
研究職のメリット
- 腰を据えて研究できる
- 原理原則から学べる
- 特許や論文など書く時間があり、名前を社外に残せる
- 学会やセミナーに行く時間を取れる
- テーマが比較的自分で決められる
5年~10年など開発職よりさらに先のテーマを担うため、時間をかけてじっくり腰を据えて研究ができます。
先の製品開発に活かすため、原理原則から解明しなければいけません。
またテーマに没頭できるため、特許や論文など社外に名前を残せる成果を作る時間の余裕もあります。
転職などには有利な面と言えます。
また時間もあるのでセミナーなど知識を深められたり、テーマも顧客の直近のニーズ追う開発に比べて先の内容であるため、柔軟に決めることができます。
次にデメリットを挙げていきます。
研究職のデメリット
- 長い間テーマが変わらない
- 世の中に役に立つ実感が開発職よりわきにくい
- コミュ力が開発職より必要ない
- 特許や論文の執筆が必要(特許論文執筆がノルマ)
- 業績が悪いと予算を削られやすい
- スケジュールが組みにくい(予定が組みにくい)
- 最近は開発と研究の差がなくなってきている
テーマが先の内容のため、開発職と比較して長い間変更できません。
飽きる人も少なからずいます。
また先のテーマであるため、顧客もいない場合が多いです。
そうなると本当にこのテーマは役に立つのか・・。といった悩みが出てきます。
この研究は絶対役に立つ!と思える人におすすめな職業だと思います。
私は顧客と折衝する機会あった方が好きでしたので、研究職の際は結構辛かったです。
また目に見える性は論文や特許なので、論文や特許を書くことが必須です。
会社によってはノルマが決められいるところもあります。
あとは売上を挙げている部署ではないため、業績によって予算が削られます。
年末は残業せずに、定時退勤や、最低限の消耗品しか購入しないなど経費が厳しくなります。
近年は、化学企業全体が売上に伸び悩んでいる部分が多く、売上重視になっています。
その結果、研究でも直近の開発を行っているような名ばかり研究職も存在します。
開発職と研究職のまとめ
開発職の方が忙しく、色んな人に関わるので自分の年齢が上がった際に、コネができていて後々楽です。
また原価計算などお金の知識を付きますし、現場は安全を第一に行動したり、上下関係もしっかりしており、礼儀作法、安全第一が身につきます。
合わなかったら異動を志望すればOKです。迷ったら開発が個人的におすすめです。
聞きたいことがあればコメントにどうぞ。