こんな方におすすめ
- 就活に役立つ資格を知りたい
- 入社前に仕事に役立つ資格をとって準備しておきたい
- 就職して将来使う可能性が高い資格を知りたい
- 資格の中でも優先度の高い順番を知りたい
そんな人に向けた記事を書いていきます。
結論から言えば下記の優先度で資格を取ることがおすすめです。
資格の中で優先度の高い順番
- TOEIC 600点以上
- 危険物甲種
- 知的財産管理技能検定(2級)
- QC検定
- G検定/統計検定2級
進む就職先により、さらにおすすめできる資格はありますが、仕事の内容がしっかり把握できない就職前には上記5つの取得がおすすめです。
この記事を書いた人
30代の開発・研究職を10年近く経験している大手の化学系エンジニアです。大学の専門は生物、大学院は物理化学で就職先は高分子化学の分野です。
化学メーカーから化学メーカーへの転職も経験しているので就職前~転職する場合も踏まえて有利となる資格を選んでいます。
それぞれの資格が必要な理由を早速解説していきます!
TOEIC 600点以上
TOEIC 600点以上は就職前に取っておくことがおすすめです。
おすすめする理由①昇進に9割がたのメーカーで必須
理由はどの会社でも昇進に必要です。
私の大学院の同期の話を聞いても9割以上はTOEIC600点以上取得が管理職(課長、部長)昇進のためには必要のようです。
実際私も2社経験していますが、どちらも600点以上のスコアが必要です。
会社によってもまちまちですが、一度スコアを取っておけばOKな所もありますし、昇進試験前に取得する必要がある会社もあります。
と思う人もいますが、入社後スコアを取るのは結構大変です。
実際私は入社時は400点でしたので、働きながらTOEICの学習をして、700点まで上げた人なので大変さがよくわかります。
入社後は、TOEIC以前に学習しなければいけないことばかりなので、さっさと点数をとって余裕を作ることが、入社しても余裕ができることにつながります。
おすすめする理由②転職でも600点が必要なため
もちろん必要ではない化学メーカーもありますが、大手化学メーカーに転職を希望する場合はTOEICは600点以上欲しいです。
私も以前転職した際に、転職するため色んなメーカーの募集要項を確認しましたが、若手35以下では600以上を求めるメーカーが多い印象を受けました。
人間関係が上手くいかないけど、就職先がなくなってしまうと一番重要な心身の健康が確保できなくなりますので。。。
転職する前提でメーカーに入社する人はいないと思いますが、7%の人が転職し、約7割の人が在職中に転職活動をする時代です。
転職先を広げる意味でもTOEICをやっておいた方が今後の活動が楽になります。
TEOIC公式によると化学メーカーの社会人のTOEICの平均は533点で、社会人の望ましい点数が600点なのでとっておくと色々楽です。
引用:職種別のスコア
危険物甲種
危険物甲種をどの化学メーカーでも必要な資格です。
実務経験を必要とする資格もある中、大学で化学の単位を取得している人であれば、実務経験なく試験さえパスすれば、甲種の資格を取得できます。
おすすめする理由①危険物保安監督者になれる
研究開発では、安全が第一で、色んな化学品を使いますので、化学物質を適切に扱う基礎を学ぶ危険物甲種は必要とされます。
具体的には、工場、研究所などには危険物取扱者の資格を持つ方は、危険物を扱う多くの職場で選任が求められる「危険物保安監督者」にもなれます。
危険物保安監視者を工場や研究所におくことは、法律で決められておりますので重要なポジションを任せられる可能がありますのでとっておいて損にならない資格です。
おすすめする理由②転職でも危険物甲種が必須であったり、有利になる場合がある
転職先を探していると危険物甲種が必須の求人であったり、推奨する人材として「危険物甲種を保有しているもの」と記載されている場合があります。
推奨なので、なくても応募は可能ですが、正直何も知らない人を判断する場合は少しでも企業に採用するメリットを伝えることが重要となります。
転職の求人は、必要な部署に補充するために採用する場合が多いので基本採用は1人です。
倍率が高い中で、内定を貰うためには、もっておくとよい資格となります。
加えて、危険物甲種は更新を忘れなければ、半永久的に保有できる資格なので一度とってしまえば楽である資格になっています。
甲種の難易度も30-40%の範囲で資格の中でもそこまで難しい部類ではないこともおすすめできるポイントです。
おすすめする理由③ある程度大学までの知識で出題範囲をカバーできる
危険物甲種は下記の3つから出題されます。
- 危険物に関する法令
- 物理および化学の知識
- 危険物の性質ならびにその火災予防及び消化の方法
法令に関する部分は暗記がかなり必要ですが、他の出題は高校化学までの知識でカバーできる場合が多く化学系専攻であれなそれほど難易度は高くありません。
高校、大学の知識が定着している時に危険物甲種をとっておくことがおすすめです。
知的財産管理技能検定 2級
知的財産管理技能検定とはざっくり言えば特許に対する知識を蓄えられる検定です。
この中でも2級は大企業においては知的財産管理の技能及び知識を有する上司の指導の下で、その課題を解決でき、一部は自律的に解決できる技能及びこれに関する基本的な知識の程度)を基準とされていることから実務で必要な特許関連の知識をつけられます。
おすすめする理由①:実務で使用する知識を付けられる
化学メーカーで研究開発職に付く場合、新製品を出したり、自社の製品をコピーされないような対策をするため、
特許を執筆したり、新製品が他社特許に抵触していないか確認を常日頃からします。
おすすめする理由②:他社特許の抵触は甚大な被害を受けるため、どの企業でも特許の知識は必須
新製品を出して、抵触していた時には、顧客に多大な迷惑がかかったり、ライセンスフィーが取られてしまうことや、社会的な信用を失います。
例えば、新製品を作ってお客様に採用されたタイミングで、他社から訴えられた場合、その特許の対応に業務時間が割かれますし、抵触していた場合はお客様でも使用できず、信用もできません。
抵触したものを販売する場合は、ライセンスフィーを仕払う必要があり、製品を販売して得た利益が減ることになります。
そのため、どの企業でも特許の教育は必ずおこないます。
一方で、難しい部分も多いため、特許に苦手意識を持つ人も多く、そういった中で特許に詳しければ、あなたの強みにもなります。
QC検定 2級
QC検定をご存知ない方も多いのではないでしょうか。
QC検討とは簡単にいえば、製品を安定的に作るために必要な知識、品質管理に関する知識の習熟度を図る検定です。
その中でもQC検討2級とは、品質管理にたずさわる部署のリーダーや管理職、スタッフなどが対象となり、職場で発生する品質に関連した問題を統計的手法を活用して、基本的な管理・改善活動を自身が中心となって実施できるレベルです。
開発者であれば、歩留まりを上げる、安定して生産できる製品を作ることが求められますので、量産機で安定的に生産できているか判断するためにQC検定で得た知識を活用する場合があります。
おすすめする理由①:実務で使用する知識を付けられる
開発のラボレベルの製品をスケールアップする場合に、工程で安定的に生産できているかを確認する場合に検査項目が安定に推移しているのか判断する場合にQCの統計的な手法を使用することが多々あります。
具体的には製品開発の際には、DRと呼ばれる製品を作り込む際には量産のスケールアップをする際に、N増しをして安定に作れているのか標準偏差の3σなどで安全に生産できるか量産前にデータを取得し、生産前に各関連部署と話あい問題なければ量産にうつります。
研究開発は、量産までもっていくことが仕事なので品質に関する知識はどのメーカーでも必要となります。
また一部のメーカーでは入社後に、QC検定を取得することか奨励されます。
統計検定2級、G検定
近年MI(マテリアルインフォマティクス)よばれるAIを使った開発が着目されています。過去のデータを元に、物性を予測したり、最終的には必要な物性を得るために樹脂などの分子構造までMIで出せるように各社推進しているような状況です。
そのため、MIに関する知識はあった方がよく、弊社の場合だとMIの講習が新人研修であったりして、急なMIになれるために焦る新人と、MIなどさっぱりわからず、焦る年配層の関係ができあがあっており、最近のトレンドに乗り遅れないように皆焦っている状態です。
おすすめする理由① 最近のトレンドであるMIの基礎となる知識は統計であるため
そこで、MIを適用する際にディープラーニングなどに基礎知識を俯瞰して付けるG検定と平行して、ディープラーニングの基礎は統計解析であるため、統計検定の取得がおすすめです。
統計検定3級は基礎の基礎なので2級を取得することでより実務で活用できます。
おすすめする理由② 普段の実験で使える知識を付けられる
G検定はなんだか難しいそう・・・という場合であれば、統計検定から取得することがおすすめです。
データをN増し、したけど優位な差ななか、誤差なのかなど統計の知識を付けておくことは、実験結果の解釈のためにも必要な知識です。
まとめ
最後にもう一度優先度を整理しておきます。
資格の中で優先度の高い順番
- TOEIC 600点以上
- 危険物甲種
- 知的財産管理技能検定(2級)
- QC検定
- G検定/統計検定2級
資格は、取得するときは面倒ですが、サラリーマンとして会社に頼らずに生きていくため、自分をアピールすきものとなります。
社内や転職で評価を高めるためには、可視化できる成果が必要なので、わかりやすい成果物として資格はとっておくことがよいと思います。
今回紹介した資格はどんなメーカーでも取得して損はないものをご紹介しました。
入社後は、仕事で必要となる資格を随時取得する形になります。
そのため時間がある際に、資格をとっておくことがおすすめです。